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データシート、つまり部品の仕様書に「オープンドレイン出力」。Low(低い側の信号電圧)を出していないなら、残りはHigh(高い側の信号電圧)だよね……と読み進めそうになったら、いったん出力回路へ戻ってみよう。
基本的なNチャネルのオープンドレインでは、電流の流れを切り替えるトランジスタを内部に使います。それをオフにすると、出力をHighへ積極的に押し上げる働きはなくなります。そこでHighの電圧を作るために、外側のプルアップ抵抗が必要になるんです。
Nチャネルは、ここでは出力をGND側へつなぐトランジスタの方式。GNDは、回路の電圧を考える基準になる接続先です。「Lowにしない」と「Highを作る」を分けると、資料の線がつながってきます。
Lowへ引く回路と、Highへ戻す抵抗を分けよう
プルアップ抵抗は、信号線と、High側の電源を抵抗を介してつなぐものです。
内部のトランジスタがオンになったら、出力はGND側へ引き下げられます。オフになったら、その引き下げをやめる。すると、外側の抵抗がHigh側の電圧へ引き上げる役割を受け持ちます。
オンとオフだけで、集積回路(IC)が、両方の電圧を同じように作っているわけではないんだね!
オフのときの「ハイインピーダンス」は、出力から電流が流れにくい状態という意味です。Highと名前は似ていても、Highという電圧が確定した状態と同じではありません。
CQ出版社のオープンドレイン解説でも、LowはGNDへ引き、High側ではハイインピーダンスとして、プルアップ抵抗で電圧を得ると説明しています。
東芝のFAQも、オープンドレイン製品ではプルアップ抵抗が必要としています。回路図に抵抗が見当たらなければ、接続先の基板や部品にすでに入っているかも含めて、図面をたどってみてね。
抵抗を付ければ、値はいくつでもいい?
ここは、抵抗が「ある・ない」だけでは終わりません。
Lowへ引いている間は、High側の電源から抵抗を通って電流が流れます。逆にHighへ戻るときには、配線や入力部分の静電容量、つまり電気をためる性質も関わります。抵抗を大きくすれば、それだけでいつも良いとはいえないんです。
電流を抑えたい条件と、信号を速く立ち上げたい条件。ここを一緒に見て選びます。CQ出版社の同じ解説でも、信号線の静電容量と、プルアップ抵抗を通じた立ち上がりの関係を扱っています。
たとえば計算だけの仮例で、3.3Vを10kΩにかけると、電流は0.33mA。Vは電圧、Ωは抵抗、mAは電流の単位です。10kΩは10,000Ωで、3.3÷10,000=0.00033Aと計算できます。
ただし、これは抵抗に3.3Vすべてがかかるとした計算です。実回路のLow電圧や接続先の電流、立ち上がり時間を確かめた結果ではありません。「だから10kΩを買えばよい」という推奨値にはしないでね。
まず使うICのデータシートで、出力が受け持てる電流、許される端子電圧、推奨回路を確認する。その次に、つながる相手と信号の速さへ進もう。
回路の本は、出力方式の項目も見て選ぼう
論理式の0と1だけでなく、端子の中で何が起きるかも読みたいなら、宮井幸男ほか著『デジタル回路のしくみがわかる本』が候補です。
出版社の公開目次には、トランジスタ、オープンコレクタ形、MOSトランジスタ、結線論理などの項目があります。結線論理は、出力同士の接続で論理的な働きを作る考え方です。
オープンコレクタとオープンドレインは、使うトランジスタや端子名が異なります。同じ部品として置き換えるためではなく、出力方式を学ぶ読書の入口として見てね。
1999年刊の本で、出版社では在庫なし、今回照合した楽天掲載は中古本でした。識別番号はISBN9784774107929です。商品の状態と送料を見てから選び、いま使うICの数値は、現行のメーカー資料へ戻って確認しましょう。本の全本文や実回路を検証したレビューではありません。
出力がHighにならないとき、プログラムだけを追いかける前に、「誰がこの線をHighへ引き上げている?」と回路図へ聞いてみよう。その抵抗まで見つかると、オープンドレインという言葉が、部品同士の働きとして読めるようになります。