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部品の説明に「5.1Vのツェナーダイオード」。定電圧という名前なら、いつ測っても5.100Vになるのかな?
5.1Vという表示だけで、あらゆる条件で電圧がぴったり同じになるとは読めません。規格の最小・最大と、その電圧を示す電流条件も一緒に見よう。 Vは電圧の単位、ボルトです。
今回はロームのTDZV5.1を、仕様表を読むための一例にします。実際に回路を組んだり測定したりした結果ではありません。
「逆方向」で働くけれど、電流はいくらでもよいわけではない
ツェナーダイオードは、逆方向に電圧を加え、電流が大きく増え始める「降伏」という領域を利用する部品です。定められた範囲内で使い、両端の電圧をほぼ一定に保つ特性があります。
ロームの基礎解説も、電流制限を適切に行い、定格、つまり使用できる限度の範囲内で動作させる条件を説明しています。
「ほぼ一定」の「ほぼ」、ここを飛ばさないでね。電流や温度の影響までなくなるわけではありません。普通のダイオードを、同じように逆向きへつなげばよい、という話にも広げないでおこう。
TDZV5.1の表では、4.6〜5.6Vと10mAを一緒に読む
メーカーのTDZV5.1製品ページには、次の値があります。これは、この製品の掲載仕様です。
| 仕様表の項目 | 掲載値 |
|---|---|
| ツェナー電圧の最小値 | 4.6V |
| ツェナー電圧の最大値 | 5.6V |
| その電圧に対応するツェナー電流 | 10mA(ミリアンペア)。0.01Aに相当する電流 |
あっ、製品名には5.1とあるけれど、表には最小と最大があるんだ!
メーカーの表では、電圧の記号がVZ、ツェナー電流の記号がIZです。数字をメモするなら、5.1だけを抜き出さず、「4.6〜5.6V、IZ=10mA」と条件まで残そう。流す電流を変えた別の場面で、同じ範囲を無条件に約束する数字にはしません。
電圧と電流の違いから学び直したい人には、福田務監修『最新図解 電気の基本としくみがよくわかる本』も候補です。ナツメ社の公開目次には電気の基礎知識、半導体、回路と部品を扱う章があります。TDZV5.1の個別設計を保証する本としての紹介ではありません。
確認した販売品は、2011年刊の中古本です。書名の「最新」を、いまの部品仕様を網羅するという意味へ広げず、今回のTDZV5.1の数値はメーカー資料で見てね。
次に仕様表を開いたら、電圧の隣の条件も指で追ってみて。「何V?」に「どの電流で?」が一つ加わると、数字だけを覚えるところから、部品の説明を読むところへ進めるよ。